きたむーブログ⚽

サッカーと身体操作の話☆

『インフロント・キック』を使う名手たち①

どもー。

きたむーです(^^)

 

今日はサッカーの『インフロント・キック』のお話を。

 

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先に今回のテーマの結論から言いますと

「名ドリブラーは、インフロントキックでシュートを打つ」

ということです。

 

現代のサッカーでは無回転シュートやインステップでの強烈なシュートを打てる選手も多くいます。

クリスティアーノ・ロナウドなんかはその代表格ですね(^^)

 

今日はそういった選手たちとは対象的に、シュートにおいてインフロントキックを得意とする選手たちの、私なりの考察の話になります。

 

※これから考察するお話は、すべてサイドからカットインしてシュートを打つ場合、という前提になりますので、ご注意ください。

 

 

インフロントを使う名手たち

メッシ、ロッベン、カカ、最近ですとコウチーニョなんかは、このインフロントキックで強烈かつ精度の高いシュートが打てます。

 

基本的に、インフロントというのはカーブをかけるキックとして使われるため、回転が少なく初速が出るインステップにはボールスピードでは劣ります

 

ですが、上記で挙げた選手たちは、ミドルの距離からでもインフロントで巻いたシュートを放ち、数々のゴールを決めて彼らの代名詞ともなっていますよね。

(メッシは多才すぎて他のゴールも多いですが^^;)

 

 

精度が高い

彼らがインフロントを選択する理由は、シンプルにインステップよりも精度が高く蹴れるからだと思います。

そしてカーブをかける事で、点ではなく、線でゴールの四隅を捉えられるため、より枠内を捉える確率が上がります。

 

 

カットイン・ドリブルと相性が良い

そしてインフロントを選択するもう一つのメリットが、カットインした際の体の姿勢がインフロントで打つ姿勢に適しているという事です。

インフロントを打つ姿勢とはどういう事か、以下、順を追ってご説明いたします。

 

①右利きで左サイドからカットインするとします。

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②インステップで蹴る場合

だいたい、以下のように腰を回してキックし、

最終的に腰から上体がゴール方向へ向くフォロースルーになると思います。

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③対してインフロントの場合は、

腰が回りきらずにある程度「カットインした時の体の向き」が残りながらのインパクトになります。(少し、例画像は極端かもしれませんが^^;)

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インパクト時の両者比較

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※補足しますと、インステップ・インフロントで蹴る選手のどちらも、蹴った後のフォロースルーでゴール方向に向く選手は多くいます。

蹴った勢いで体が回る事は自然な現象です。

重要なのは、インパクトの時に腰が回っているか、それとも回らずに残ってインパクトしているか、インパクト時の姿勢」がポイントになります。

 

 

インフロントの面は「足の側面」

○カットインからのシュートというのは、自分の進行方向に対して横方向に蹴ります。

つまり、インステップで横方向に蹴るには、足の構造上、蹴り足の向きを回さないと、インステップにボールを当てることができません

 

ショートパスとかなら足だけを回してインステップを使う事もあるかもしれませんが、シュートのようにフルパワーで捉えようと思ったら、足だけではなく体全体の向きを変えて「インステップを強く当てられる」姿勢を作らないといけません。

 

ですので、インステップを強く打つには腰を回しきる踏み込みになります。

軸足を支えとして、その間にゴール方向に体の向きを回す事で、インステップで捉えられる姿勢を作りインパクトします。

 

○対して、インフロントというのは足の側面・横側に面があります。

ひとまず、威力があるかどうかは抜きにして、自分から見て横方向に蹴ろうと思った場合、インステップのように体の向きを回さずに捉えられます。

 

以上の事を踏まえて、カットインした際にインフロントキックでシュートを打つメリットをお話していきたいと思います。

 

 

インフロントのメリット①

踏み込み時の「バランスが良い」

自身がその場に止まった状態、あるいは2,3歩助走をとってFKのように邪魔がなく蹴れる場合であれば、インステップでも問題なく横方向に蹴れると思います。

 

ですが、細かいステップを打ちながら、かつ、ドリブル速度も出ている状況になるほど、インステップは打ちづらくなります。

 

それは体の向きを回して軸足を踏み込むという動作が、そもそもバランスが悪い動作になるからです。

そしてスプリントして速度が出るほど、バランスの崩れは大きくなります。

 

例えば皆さんが全力で真っ直ぐ走っていたとします。

そこからストップを掛ける際に、横を向きながら止まるのと、そのまま直進したまま止まるのでは、ボディバランスという点では後者の方がバランスが良いと思います。

 

キックというプレーにおいて、バランスが良いか悪いかというのは、シュートの精度を高める上で重要なファクターになります。

蹴り足を精度高く振るためには、安定性が高いほど良いです。

さらに、バランスが安定しているほど、蹴り足も速く振れて強いシュートが打てます。

 

つまり、自身が速度を出している時のキックほど、インステップよりも「精度」「威力」の両方に対して優位性が高まるのがインフロントキックだと私は思っています。

 

中には、強靭な筋力でボディバランスを支え、強いインステップシュートを打つ選手もいます。

冒頭で例に挙げた選手たちももちろん素晴らしい筋力があるとは思いますが、圧倒的なキレ・パワーを生み出す、というレベルに到達しているのは、筋力以外のこうした部分がプラスアルファで乗っている、というのが私の考察です。

 

以上、ここまでがインフロントを使うメリットの1つ目になります。

次回以降、さらにメリットについてお話ししたいと思います。

 

ではまた、次回に☆