きたむーブログ⚽

サッカーと身体操作の話☆

逆足タッチ②/使用比率『1割』の役割

どもー。

きたむーです😄

 

今日は前回からの続きになります↓

ktmcho11.hatenablog.com

 

今回も三笘選手のハットトリック3点目のプレーを中心に語っております。

プレー動画を貼っておきますので、合わせて見ていただけるとブログの内容も分かりやすいと思います。↓

"ユニオン三笘薫のセラン戦ハットトリックを振り返る|ベルギーリーグ


ユニオン三笘薫のセラン戦ハットトリックを振り返る|ベルギーリーグ|2021-22 - YouTube

1:06~、1:13~、2つの視点を0.25倍速でぜひ見てみてください!

 

🔷目次🔷

 

私が三笘選手のプレーからお伝えしたい、ドリブルの中で『逆足タッチをはさむ』利点は以下の2点です。

 

①間に合わないものが間に合う

利き足だけで触る=タッチするには必ず2歩刻む必要があります。

どんなに足を速く動かしても、利き足が後ろに下がり、逆足が前に出るタイミングが毎歩訪れるわけです。

ですので、必要なタイミングで瞬間的に逆足を『利用する』使い方ができれば、利き足では『絶対に触れないタイミング』でタッチできるという事です。

➡️前回解説した三笘選手がDFのスライディングをかわしたシーンでは、

DFは三笘選手が右足でタッチすると予測して、『4歩目の右足』でタッチするまでに届くタイミングでスライディングしています。

つまり、その前の『3歩目の左足』でタッチすると想定していないので、

スライディングのタイミングとしては完全に遅れてしまい、かわされてしまったわけです。

このように瞬間的にでも逆足を利用できれば、それだけプレー変更の機会を増やせる事になります。

ドリブルの中で方向を変えたい時、止まりたい時に、利き足で触れるタイミングを待っていたら、

ボールを動かしてプレーを変更する機会は利き足で触れるタイミングだけになります。

利き足で触れなかったために、方向を変えられずボールを取られてしまった。

そんな場合に助けとなるのが、ボールに触るチャンスを増やしてくれる1割の逆足タッチなのです。

 

②ボディバランスとスピードの維持

先程、利き足では絶対に触れないタイミングと言いましたが、

同様に、サッカーでは利き足で触るには厳しい位置でボールを扱わなくてはならない局面というのが多々起こります。

これは、サッカーをされてる皆さんの方がよくお分かりだと思います。

 

このような場面で利き足に固執してボールを扱おうとすると、バランスを崩したり、スピードが減速してしまう事に繋がります。

 

🔵たとえばですが、自分の正面から左足側にボールが来たとします

(ここでは右利きと仮定します)↓

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左足インサイドでトラップする

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右足のアウトサイドでトラップする

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2つの方法がある訳ですが、

この場合、ボディバランスとして安定しているトラップは左足ですよね。

ただ、余裕のある状況であれば右足でトラップをしても影響はないでしょうし、右足を使う方もいると思います。

ですがこれがスプリントしている最中のトラップだったり、ドリブル中のタッチであればどうでしょうか。

左足でコントロールした方がその後のプレーのボディバランスは確実に良いですよね。

 

多くの人は、止まっていたり歩いているようなスピードが出ていない状況では、

上記の2つのトラップ、どちらもその人次第で選択できます。

 

ですが、これがドリブル中のタッチやスピードが出た中でのトラップになると、

とっさに利き足でタッチする方が多いのではないでしょうか。

それは、スピードが出ている中でのタッチは、

『ボディバランスを保てるタッチ足』よりも

『ボールタッチを正確に行えるタッチ足』

優先して選択するからです。

 

つまり、上記のように左足(逆足)でタッチした方がバランスが良く、その後のプレーをスムーズに行える場面でも

プレースピードが早いシチュエーションでは、利き足でのタッチを選択するという事です。

そしてこれは利き足優位でボールを扱う傾向が強い人ほど、こういったボディバランスの崩れに陥りやすいというのが私の見解です。

 

もちろん、プレースピードが早くなるとタッチを正確に行える利き足を選択するのは当然だと思います。

ですが私としては、タッチの正確性が常に一番である必要はなく、

時には逆足タッチを使ってボディバランスを保つ事を優先し、DFのフィジカルコンタクトに備えたり、ドリブルのバランスをリカバリーする。

そんな風に役立つ場面も、サッカーというスポーツでは多々あると思っています。

 

➡️三笘選手は、高速でカットインしていく中で左足のタッチを組み込みDFをかわしました。それと同時にあのタッチでバランスを仕切り直す効果もあったと思います。

これは別のテーマですので深く言及できませんが、右足タッチなら右側に、左足タッチなら左側に、体というのは微妙にバランスを崩すものです。

三笘選手は左サイドからカットインし、進路としては右方向へハンドルを切っている状態です。

そこで左足のタッチをはさんで瞬間的に左方向にハンドルが切られた事で、ドリブル中のボディバランスがリカバリされました。

ここでバランスを立て直した事により、その後ドリブルスピードを維持してエリア内をえぐり切ったと私は考えています。

 

『ドリブルスピードが速い』選手

ボディバランスの状態とスピードは密接に関係します。

皆さんも普段体幹などバランストレーニングをされている方もいると思いますが

バランスはフィジカルコンタクトなどを強くする以外に、スピードを支えるものでもあります。

つまり、バランスが良い状態を保つ=スピードを落とさずにドリブルを継続できる事に繋がります。

一流選手のような高速ドリブルをしたいのであれば、時に、

タッチを正確に行える利き足

よりも

バランスが崩れない逆足

を選択した方が

バランスが良い状態で保たれ、スピードを落とさずに高速ドリブルを続ける事に繋がります。

これが『足が速い選手』と『ドリブルスピードが速い選手』

の違いだと私は思っています。

 

という事で、以上、逆足タッチの役割についてでした。

決して主役にはならない逆足のタッチではありますが…

その効果は非常に大きく、この1割のタッチを有効に使えるかどうかで、プレーの幅・精度に大きく影響を与えると私は思っています🙂

 

このテーマにはまだ続きがあるのですが、考えがまとまりきらず頭がパンパンですので😵💨

皆さんに伝わるような文章が書ければ、また近いうちに投稿したいと思います😁

 

では、また次回に!⏩